iBlueTubeに目をつけたことの発端は知り合いからの相談。
「カーオーディオで鳴らす圧縮音源に真空管の倍音補完を加えられないかなあ」 もちろん真空管バッファを搭載したカーオーディオのヘッドユニットもアンプもある。でも高いのよ。それに既にカーオーディオを組んじゃっているのに、それを真空管入りのシステムに取りかえるなんて大変なことだ。 ここはiPodとヘッドユニットの間に挟む追加モジュールとしての真空管バッファ(またはプリ)アンプを考えてみようじゃないかというわけだ。 とは言ったものの、すぐ問題点に直面した。電源である。クルマのバッテリーから取れる電源はDC12V。一方で真空管を動作させるにはB電圧と呼ばれるDC200V超という高電圧の直流が必要なのだ。しかもオーディオから見るとクルマの電源ノイズ事情は最悪の部類。とてもじゃないが思いつきで低ノイズDC-DCコンバータ(12V→300V)を作れるとは思えなかった。カーオーディオがホームオーディオに比べて超割高なのも当然なのだ。
それで方針として、まずは既製品を流用するか改造することにしたのだ。ベースとして目をつけたのが「iBlueTube 」という製品。これは初段(電圧増幅)に6DJ8という真空管を使い、出力段にはオーディオICを使っているハイブリッドアンプ。しかもiPod専用でDC入力(ACアダプタ付属)。これなら電源問題は車載インバータに適切な定格の評判の良いものを探すだけとなる。インバータを使うなら真空管プリとかヘッドホンアンプを使えば良いと思われるかもしれないが、真空管が剥き出し、重量や造りを考えると車載可能な製品というのは無いに等しい。 とりあえず調査・改造目的でiBlueTubeを1台購入。 ![]() でかい箱が届いた。ノートパソコンの箱くらいある。こんなでかい製品なのかよ! しかし・・・ ![]() そして・・・ ![]() ![]() でも、これは納得。真空管を駆動する電圧を作るんだからトランスがサイズと重量を取るのは当然なのだ。ちなみに私が愛用しているエレキットのプリアンプTU-875と比較してみよう。 ![]() TU-875は常識的大きさのACアダプタであるが本体にトランスが内蔵されている。トランスを含めて考えるとiBlueTubeのフォームファクターは悪くない。車内への設置性はずっと良いし、電源が完全に分離しているのでノイズ的にも有利なはず。 さらに付属品にも注目。 ![]() まずリモコン(左端)が付いてる! 次に注目はスピーカーケーブル(左2番目と3番目)。iBlueTubeはプリメインアンプなのでパッシブスピーカーを繋ぐのだが本体側のコネクタがRCAなのである。これは改造してバッファ(またはプリ)アンプ化しても筐体を改造する必要がないということなのさ。出力段のアンプがICということとあいまって改造は非常に簡単であると想像できる。 さて、実際はどうなのかバラして調べるのは次のお休み(水曜日)。今日のところはとりあえず動作確認がてら試聴だ。 ![]() 真空管を保護するアクリルカバーをLEDで青く光らせるあたりも車載向きの演出と言えないだろうか。ちゃんと真空管の味を含んだ音でTANNOY Fusion2をドライブしている。きれいなハーモニクスが出るし、プチっと粒がはじける高音も再生している。ただし取説にもある通り、iPodへの充電機能をONにすると「サー」というヒスノイズ(ホワイトノイズ)が出る。カーオーディオで鳴らすくらいの音量なら再生時に気になるほどではないけど。iPodへの充電機能と関係していることをヒントにバラして基板を見る時に対策可能か考えてみよう。 Posted: 月 - 7月 16, 2007 at 01:50 午前 |
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Total entries in this category: Published On: 7 17, 2007 11:30 午後 |