VTOSファーストライト


今朝未明。予定ぎりぎりでVTOSはファーストライトをむかえました!!
VTOS高速カメラによる木星(ファーストライト画像)

 今日は昼間から一人で望遠鏡の中を通っているネットワークケーブルを確認するために建物のあちこちを這いずり回り、午後は東大の森由貴嬢が金星観測の為にやってきたので、VTOSに観測のための光学系をインストールした。そのうちお客様の観望会の時間になって、なゆた望遠鏡を操作がてらリモートデスクトップソフトウエアをインストールして動作確認。夜10時過ぎにはリモートソフトの不明点を知り合いに電話しつつ観測体制を整え、日付が変わる頃からいよいよファーストライトにトライした。
 しかしVTOSの視野は1分角(1/60度)。未調整の段階では目標天体に向けても視野内に入らず、やみくもに探しまわっては時間が過ぎてゆく。そうこうしていると深夜居残っていた同僚たち3人が助太刀にやってきて、あれやこれやと知恵を働かせたり悪戦苦闘ぶりを写真に収めたり。
 しかしVTOSの視野中心となゆた望遠鏡の指向方向とのズレの傾向がわかると、あっと言う間にズレ量を補正して一発で目標天体を捉えられるようになっていった。午前3時。ようやく木星を視野一杯ど真ん中に一発導入。

明けの明星(金星)の夜側を観測すべく明るい昼間側を隠すマスクを取り付けた。

VTOSに半身突っ込んで、焦点面を半分隠すマスク(先端はカミソリ)を装着。
カミソリの刃の位置を微調整しながら、最終的に木星を真っ二つにして見せた。

後は明けの明星の登場を待つばかり。
 観測手順のチェックをして脚立を用意して、本番は、脚立によじ上って次々とフィルターを交換しながら、夜明けまでの時間との戦いになった。金星が観測可能な高度になってから空が完全に昼間になってしまうまでの時間的猶予は30分。戦い済んで、なゆた望遠鏡は休息に入る。

私もこれから夜がくるまで眠るのだ・・・

Posted: 土 - 2月 25, 2006 at 08:52 午前            


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