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新VTOS完全体!
今日は研究助成金での買い物の見積もりなど事務仕事をちょこっとこなして、後はひたすらVTOSを完全体にすべく作業をした。
まずは動作不完全なEBCCDの問題点を探る。とりあえずネットで落として来た画像取得ボードのドライバをインストールしようとしたのだが・・・なぜかうまく行かず。どうやらサポート元が変わってからのバージョンは、それ以前に購入したボードには適用できないよう。
気を取り直して、今度は2台のカメラを同時に制御できるようにUSBシリアルアダプタをもう一個繋げてみる。しかし・・・これも巧く動かない。う〜ん。困ったので知り合いの腕利きコンピュータ屋さんに電話して相談してみる。不思議なもので「できる」人間と話していると、その間に解決法に当たらなくても、電話を切ってしばらくするとパッと閃いたりする。それだけ「できる」人間の言葉には含みと行間の情報が詰まっているということだろう。閃いた事を再び電話して聞いてみると「それで行けるで!」と返事をいただいたので自信を持って試してみる。
大成功!
EBCCD(高感度カメラ)とHCCD(高速カメラ)が一度に遠隔制御下に入る。ここで夕方6時の閉館時間。晩御飯の時間とも言う。
夕食後は直ぐに制御室に直行して、EBCCDの画像がライブで表示されない問題に再び挑戦。ドライバを最新にするのはあきらめて、北見工大の桑村さん(先輩)が書いてくれたプログラムと睨めっこした。お客さんの観望会の時間帯も制御室にあるMacからVTOS制御PCに繋いで、プログラムをチェックしていると、桑村さんの制御プログラムは中で画像表示プログラムを別プロセスとして起動していることを発見。試しにこの画像表示プログラムを単体起動してみる。すると・・・どうやらこのプログラムはメーカー製で、画像データを取得するボードを指定できることがわかった。ちょうど観望会担当の時政研究員が制御室に入ってきたので捕まえて話しかけた。
「この行を見て!ここから画像ビューアを別プロセスで起動してるでしょ。後の引数が意味不明だけど、この引数が別のカメラの画像取得ボードを指定しているので巧く動かないんだあ。」
「それでね。実はこのビューアプログラムは、こう操作すると単体でも手動で相手先のボードを変更できるでしょ。多分、EBCCDはこれで暫定対処すれば動きそうだよ。」
すると、この後に自分の観測を控えていた時政さんが、どうせ薄曇りだからしばらく望遠鏡使ってもらっていいと言ってくれた。研究室にいる坂元くんに電話をした。
「EBCCD。多分行けると思う・・・EBCCDのファーストライトをしよう」
実は昨日も昼間こんな・・・
ことをして遊んだあと、
夜に休日出勤して、HCCDを金星観測モードからデフォルトモード
(左がEBCCD、右がHCCD)
に変更した調整観測を坂元くんのマシンタイムでやったのだけれど、今日も観測時間を譲ってもらえたのは貴重だ。2時間程度とは言え、薄曇りでもなければ他人のテスト観測に時間をもらえるもんじゃない。
しかしだね。HCCDでも視野角1分(1/60度)で狭いんだが
EBCCDの光学系では、さらに狭くなって(つまり強拡大だ)20秒角(1/180度)しかない。ちょびっと苦労しそうだったが、さすが我が「なゆた」くんの精度は素晴らしい。昨日の調整観測で2台のカメラによる指向誤差を予想できていたので、土星に向けるとすぐ「土星の衛星の1個」がすぐさま飛び込んで来た。さて土星の本体は右か左か・・・視野を恐る恐る右方向に振ると眩しい光が・・・慌てて感度を落とす。しかしもう少し視野を右に振って行くと、それは土星の輪であった。見事にファーストライト成功。
観測終わり!
これでVTOS搭載カメラ2台はきちんと動作させられたので、筐体のパネルを全て閉じて、本来の姿に戻すことにした。
それでは最後に愛しのVTOSの晴れ姿を・・・
かっこいい!
Posted: 木 - 3月 9, 2006 at 02:50 午前
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Published On: 3 09, 2006 02:59 午前
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