だめだめだった「ウルトラセブン EVOLUTION」


スカパーで昨日午後から集中放送があった。
期待していたんだけど結論はダメダメ。

 ウルトラセブンも怪獣も殆ど登場せず、解散したウルトラ警備隊の孤軍奮闘が描かれる・・・という点では面白かったのだが。

不満1)
 防衛行動の範囲を逸脱した地球防衛軍の罪と他文明の反応が描かれなかった。ナレーションで地球防衛軍とウルトラ警備隊の軍備縮小が行われたと言及するのみ。

不満2)
 ウルトラセブンは地球人による過去の侵略行為を知った上でかばったため、幽閉されてしまうが、そこから最後に復活する理由がわからない。

不満3)
 結末を地球上の生命の進化と絶滅(最終的な覇者)という運命論に持って行くのは結構だが、どこぞの宇宙人(人格を持った神)が記した過去〜未来について決められたシナリオを絶対的なものとして持ち出すおかしさ。しかも生命40億年の歴史の中で人類なんて最後の200万年(現世人類で2万年)くらいのものなのに、人類がちょこっと一段階進化しただけで進化の樹形図が集束してしまうというお粗末な未来像(無知無能不勉強もはなはだしい)。

 どうも1999最終章後、9.11以降となるこの作品では、前作で投げかけたテーマを避けて通りつつ体裁を保つ事に相当苦労したようだ。せっかく最終章とうたったものを続けるならテーマを掘り下げるべきだし、あの最終章の路線を変えるくらいならあれで終わっとけば良かったのに。

#もしかして、あれで終わったらまずい事情があって、結論を修正するためにEVOLUTIONを造ったというのが真相だったりして?

 ちょっと調べものをしてみた。1999最終章からの本来の続きは「ウルトラ警備隊」というタイトルで、地球防衛軍の行く末をセブンなしで描くものだったのだそうだ。ところがセブンを復活させて怪獣と戦わせないとということになったらしい・・・なるほど。

Posted: 日 - 9月 2, 2007 at 11:08 午後            


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