セレストロンC8鏡筒のシェイクダウン

20日。この夏に購入したセレストロンC8(20cmシュミットカセグレン鏡)をやっとシェイクダウン。
どのみち惑星撮影のために買ったので夏の土星を逃したら木星の時期まで使うきっかけはなかったんだけど。

それで夕方終業後に居残って木星を撮影。シーイングは悪くて結果は望んでいなかったんだけど・・・
Jupiter140220
Celestron C8 +Celestron 2xアポバローレンズ + PENTAX Q(ISO400, 1/25秒, 130フレームから20フレームを選択して加算)
こんなんが撮れた。しかし撮影後に問題が発覚した。

6mmのアイピースをつけて覗いてみたらガリレオ衛星がブーメラン型に見える。
「光軸ズレてんじゃん!」
外れ鏡筒を引いちゃったか・・・。同僚に見せたら
「かんっぜんに光軸ズレてますよねえ」

はあ...ちょっと値が張っても(重量も)笠井のリッチ・クレチアンにしとけば良かったかなあ。
「惑星はいいか。いっそ単焦点のニュートン鏡筒に換えようかなあ」
と愚痴ると同僚が
「惑星から逃げてはいけませんよ」
そうだよね。かといってシーイングの良い夜に実際の星で光軸合わせなんて大変だしなあ。

それで鏡筒を買ったつもりでカセグレン鏡筒用のレーザーコリメーターを購入。日中室内で光軸調整ができれば夜の時間を無駄にしないですむし。
なんてったって私は前夜半の男。できれば21時までに撮影を済ませたい派。

23日、休み明けの出勤で午後はレーザーコリメーターを試行錯誤して使用。夜に向けて光軸調整を行った。
IMG_0761
終業後すぐに望遠鏡をテラス出して
IMG_0766
30分間鏡筒内の空気を強制冷却。
IMG_0760

この日はシーイングは20日よりは良く期待ができそう。
とりあえず撮影してみたんだが画像が眠い。シーイング的にこんなはずはないのだが。
それでアイピースで直接覗いてみると。ガリレオ衛星のブーメランっぷりが酷くなっている。光軸調整にしくじったのは明らか。
一瞬がっくり来て撤収して再挑戦とも思ったのだが、どうせならガリレオ衛星を使って光軸調整をやってみるかと思い直した。
ガリレオ衛星はシュミカセ鏡筒の光軸調整でツメに使うと良い天体だ。シュミカセでは焦点外れ像の作るリングがキレイな同心円になるように光軸を追い込みながらピントを合焦に近づけていくのだが、ガリレオ衛星の場合、点像の星と違って少し広がっているので集光していく小さなリングにわずかな偏りがあると偏った方向のリング上に明るい点ができるのでわかりやすい。ツメはこの明るい点がリング上に出ないようにして進める。

やってみると案外簡単だった。泥沼化がいやだったのでベストまで追い込むのは避けたが1個だけ偏って現れていたリング上の点が大気揺らぎであちこちにバラけるくらいにはできた。

この状態で覗いてみると先ほどとは見違えるほど木星の模様がよく見える。
よっしゃ今夜はこれでもう一回撮影してみようと、これまでの画像をメモリカードから消去して150フレームほど撮影。その後、ムービー撮影も行った。
結果・・・
Jupiter140223
Celestron C8 +Celestron 2xアポバローレンズ + PENTAX Q(ISO400, 1/40秒, 150フレームから20フレームを選択して加算)
あとはよりシーイングが良い日に再検討。

レーザーコリメーターでの光軸調整はセッティングの精度に問題があるのか手順が悪かったのか。近々、レーザーコリメーターを使って現状での光軸の合い具合を確認してみようと思う。そうすればセッティングのコツがつかめるかも。