RAW現像ソフト

先日撮った天体画像をソフトを変えて再処理してみた。
前回のエントリーでRAW現像した画像の処理の流れ(と使用ソフト)は
1)Apple Aperture 3 を使ってPEF(RAW)画像を16bit TIFFで書き出し
2)Nebulosity 3 でTIFFを開き、5枚ずつ平均加算コンポジットし、2段階かけて全画像を1枚に平均加算
Neb
3)Photoshop CS5 で色調やトーンカーブを調整してJPEGで書き出し。完了

Nebulosity は冷却CCDでの撮影と1次処理が中心のソフトなのでデジタルカメラのRAWは殆ど対応していない。制御可能な冷却CCDカメラのRAWとFITS(天体画像専用)形式を扱うソフト。そして驚いたのが Photoshop CS5 の Camera RAW プラグイン(v6.7)で PENTAX K-5IIS のPEFが読み込めなかったこと。バージョンが古くて対応してないしアップデートもない。

がっくりきて Adobe Creative Cloud の「フォトグラフィプラン」に加入しましたよ。最新版の Lightroom と Photoshop をゲット。そして調べたら Lightroom に「LR/Enfuse」ってプラグイン
http://www.photographers-toolbox.com/products/lrenfuse.php?sec=main
をインストールして使えばRAWファイルの加算コンポジットができることがわかりました。お試し版を使ったらCreative Cloudの Lightroom 最新版でも動作することが確認できたのでドネーション料を気持ちで支払って正式版に。

かくしてソフトを変えて処理し直してみたってわけ。
1)Adebe Lightroom(LR/Enfuse)でPEF画像を一気にコンポジット。16bit TIFFで書き出し。
Lr
  ちなみに、この時、Exif情報が書き出したファイルに引き継がれているのがうれしい。
2)DxO Optics Pro 9 で色収差(レンズデータがあれば全収差が自動補正されるという)、トーンカーブ、彩度を調整。JPEGで書き出し。完了
DxO

この流れかなりいいです!!

「デネブ〜サドル領域」
Lrでコンポジット、DxOで調整した結果
deneb_sadr_v2_DxO

Nbでコンポジット、PSで調整した結果(前回)
deneb_sadr

「いて座〜たて座の狭間領域」
Lrでコンポジット、DxOで調整した結果
bambi_MW_v2_DxO

Nbでコンポジット、PSで調整した結果(前回)
MilkeyWay_in_Summer

色収差補正で星像がシャープになっています。星雲の彩度はパープルフリンジの軽減に引っ張られて落ちるようです。