フィルム用超広角レンズとフィルム用魚眼レンズ

昨日12月13日は夜の「ふたご座流星群」極大を前に2種類の広角レンズのテストというか準備をした。
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左が Tamron SP17mm F3.5 右が Zenitar M 16mm F2.8 FishEye

ロシア製の対角魚眼レンズ Zenitar 16mm の方は、その日の昼に届いたばかりだったのだが・・・
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早速、レンズ最後部に着いているフィルターを取っちまった(写真は後日撮ったものです)。
だって、このフィルターがあると像が凄く甘くなるってネットに情報が。
しかし、レンズの後ろに着いてるフィルターは前に着けるフィルターと違って取っ払うと焦点位置が変わってしまうのだよ。

そこで別のネット情報を参考に、このレンズの焦点位置の調節方法を行った。これが午後の仕事の半分を占めたね。
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レンズを調整しては無限遠のピントが出るかを確認する作業の繰り返し。最終的には K-5 IIs の合焦サインが出るようになって終了。

テスト撮影のため天文台の周囲をウロウロ。
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K-5 IIs + Zenitar M 16mm F2.8 FishEye(ISO 100, f5.6, SS1/800)
この歪みっぷりが魚眼レンズなのだが、K-5 IIs に着けても別に180度写るわけではない。35mmフィルムサイズでなきゃだめだ。
つまりは歪みの大きな超広角レンズってことになる。使い道ないじゃん?
でも改造の甲斐あってか解像は素晴らしいぞ。
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K-5 IIs + Zenitar M 16mm F2.8 FishEye(ISO 100, f5.6, SS1/320)

Tamron SP17mm F3.5 よりもいい・・・よね大差で。
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K-5 IIs + Tamron SP17mm F3.5(ISO 100, f5, SS1/200)

そんなこんなで日が暮れて帰宅。夜が更けるのを待つ。22時過ぎに行動開始。
趣味っていうか、本当は研究のための予備実験なんだけど、ふたご座流星群の観測という(半分)趣味名目の歪曲収差がO-GPS1(アストロトレーサー)方式追尾に与える影響(本当の研究と関連)を調べた。露出時間はアストロトレーサーの精度限界(5分)に近い4分で、絞りは SP17mmで像がシャープになるf5.6で。

まずはTamron SP17mm(歪曲収差が補正された光学系)で撮った「ふたご座〜オリオン座」
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K-5 IIs + Tamron SP17mm F3.5 + O-GPS1(ISO 1600, f5.6, SS240sec)

こっちがZenitar 16mm FishEye(歪曲収差が大きい=補正されてない光学系)で撮ったもの。もちろん同一条件
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K-5 IIs + Zenitar M 16mm F2.8 FishEye + O-GPS1(ISO 1600, f5.6, SS240sec)

いやあ、この結果は非常に面白い。何が面白いのかは内緒にしておく。
アストロトレーサーで使える最も広角なレンズはフィルム用の対角魚眼レンズだということは言えるな。趣味的にはね。

それで「ふたご座流星群」のほうなんだけど2時間続けていたら撮れました。
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K-5 IIs + Zenitar M 16mm F2.8 FishEye + O-GPS1(ISO 1600, f4, SS120sec)